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育毛剤と発毛剤の違い 

男性型脱毛症(AGA)をインターネットで調べていると、育毛剤と発毛剤が出てくるかと思います。育毛剤と発毛剤を似たようなものだと思っている方が多いかと思いますが、実際は全く異なるものです。今回は、育毛剤と発毛剤の違いやどのような症状の時に、どちらを選択すれば良いのかを話していきたいと思います。

育毛剤とは

育毛剤は、髪の毛を育むためのもので、薄毛の原因物質の生成を防いで、これ以上の抜け毛を防いだり、頭皮環境を整えることによって将来生えてくる髪の毛を強くしたりすることが目的となっています。育毛剤には、さまざまな種類があり、髪の毛の量が増えたり抜け毛の量が減ったりすることもあるようですが、直接薄毛が改善されるものではありません。「最近、薄毛になってきた気がする」「将来薄毛になりたくないからケアをしたい」というように、事前に頭皮環境を整えるものとなっています。また、育毛剤は一般的に医薬部外品に該当するので、薬局やドラッグストア、通信販売などで気軽に購入することができます。

育毛剤の有効成分

育毛剤に含まれている代表的な有効成分について説明していきます。育毛剤の代表的な有効成分に「ノコギリヤシ」というものがあります。ノコギリヤシはヤシの一種で果実にはフィトステロールと呼ばれるフィトケミカルの一種が含まれています。このフィトステロールはコレステロールの吸収を阻害する働きがあります。また、前立腺肥大症治療薬になるのではないかと研究が続いています。前立腺肥大症と抜け毛には男性ホルモンが活発になるという共通点があります。男性ホルモンの一種であるテストステロンがジヒドロテストステロンへと変化することにより前立腺の肥大が進行するとされています。このジヒドロテストステロンは男性ホルモンの受容体であるアンドロゲンレセプターに反応することでヘアサイクルを乱れさせ抜け毛の量を増やすとされています。ノコギリヤシにはジヒドロテストステロンを抑制させる効果があり、抜け毛と前立腺肥大症を緩和することができます。

発毛剤とは

発毛剤は、発毛を促進する有効成分を配合しているので、血行を促進させて細胞に栄養を行き渡らせることにより発毛を促します。また、毛包を活性化させることにより、新しい髪の生成を促すことができます。発毛剤は育毛剤と違い、厚生労働省で認可されている「ミノキシジル」が配合されています。このミノキシジルは、発毛剤にのみ配合されている成分で育毛剤には配合されていません。そのため、育毛剤と比較すると、発毛剤には高い効果が期待できます。

発毛剤の有効成分

発毛剤は医薬品であるため、厚生労働省によって安全性や効果が認められています。「フィナステリド」と「ミノキシジル」について説明していきます。フィナステリドは、アメリカのメルク社によって、1990年代に開発されました。もともとは前立腺肥大症の治療薬として使用されていましたが、発売後に行われた臨床治験で「発毛」という副作用が判明しAGAに効果があるのではないかと研究されました。その結果、日本国内では、2005年に厚生労働省によって認可され、AGAの治療薬として利用されるようになりました。AGAの原因として、ジヒドロテストステロン及び5αリダクターゼというものがあります。フィナステリドには、5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの産生を抑制する効果があるといわれています。また、ミノキシジルは、直接頭皮に塗るタイプと錠剤タイプがあります。直接頭皮に塗る代表的なものに「リアップ」があります。錠剤タイプは、一般販売は行われていないので、薄毛治療を行っている医療機関にて処方してもらう必要があります。日本国内では塗り薬タイプのミノキシジルだけが厚生労働省によって認可されています。ミノキシジルは、1960年代に現在のファイザー社の前身であるアメリカのアップジョン社によって開発されました。もともとは高血圧症の治療薬として使用されていましたが、発毛にも効果があるということが判明し、薄毛の治療薬として開発されました。ミノキシジルは、血行を促進させ、頭皮環境を改善する効果があるとされています。フィナステリドとミノキシジルを併用することも可能なため、育毛剤よりも発毛剤のほうが効果を実感できるのではないかと考えられています。

育毛剤、発毛剤のどちらを選択する?

育毛剤は、あまり薄毛が進行していない方にお勧めのものとなります。育毛剤は将来薄毛になることを予防するものなので、薄毛がある程度進行している方に使用しても効果を実感することができません。発毛剤は、薄毛やAGA対策に必要な有効成分である「フィナステリド」「ミノキシジル」がそれぞれ含まれているので、本気でAGA対策をしたい方には、お勧めのものとなっています。まずは髪の状態がどの程度進行しているのかどうかをチェックし、育毛剤か発毛剤を選択すると良いでしょう。「髪の毛が細くなってきた」「以前より抜け毛の量が気になる」という場合は、AGAの疑いもあるので専門の医療機関に相談したほうが早い段階から進行を食い止めることができます。

まとめ

育毛剤

チャップアップ
主成分:センブリエキス、グリチルリチン酸、ノコギリヤシエキス配合

プランテル
主成分:セファランチン、グリチルリチン酸、センブリエキス

育毛剤は手軽に購入が出来る点は◎しかし、効果の保証は無く△


発毛剤

プロペシア
主成分:フィナステリド

ザガーロ
主成分:デュタステリド

リアップ(ロゲイン)
主成分:ミノキシジル

発毛剤は医薬品なので、効果が科学的に実証されている点は◎医師の診察が必要なので説明を聞ける点も◎