プロペシアの効果を徹底解明!

プロペシアの個人輸入に潜む危険

2018.08.27

AGA治療薬の中でも非常に知名度の高いプロペシア(Propecia)ですが「病院へ行くのは診察料がかかる」「通販の方が安く買える」などの理由から個人輸入で購入されている方も多いのではないでしょうか。しかし、安易な個人輸入の利用は、様々なトラブルの元になる他、あなたの健康を脅かすことになりかねません。今回はプロペシアを含むAGA治療薬の個人輸入が危険と言われる理由についてお話していきたいと思います。

プロペシアとは

アメリカのメルク社により開発されたプロペシアはフィナステリド(finasteride)を主成分とする経口のAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。規格は「プロペシア錠0.2mg」と「プロペシア錠1.0mg」の二種類で、薄い赤色のフィルムコーティング錠が特徴的です。日本においては2005年にMSD社によって製造販売承認が取得され、販売が開始されるようになりました。フィナステリドを主成分とするプロペシアのジェネリック医薬品は国内外問わず多くの製薬会社から販売されています。ファイザー製薬や東和薬品、沢井製薬などの大手製薬メーカーを始め、他にも「フィンペシア」や「エフペシア」(シプラ社)、「フィナロイド」(ロイドラボラトリーズ社)などのフィナステリド製剤が海外で販売されています。プロペシアとプロペシアのジェネリックについて比較されることがよくありますが、成分(=フィナステリド)が同じことから、効果効能、服用方法、副作用などもすべて同等のものとなります。

プロペシア(フィナステリド)の効果

プロペシアの主成分、フィナステリドは日本皮膚科学会の定める「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」(2017年度版)で推奨度Aとされており、AGA患者への内服が強く推奨されています。AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)は男性ホルモンの一種、テストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる酵素が結びつくことによって発生します。フィナステリドは5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの産生を抑制することから、AGAによる薄毛の進行を抑える働きがあります。

個人輸入とは

個人輸入について明確な定義はありませんが、一般的には海外の製品を個人での使用を目的として、海外の通販サイト、小売店、メーカーなどから個人が直接購入することを指します。個人輸入には主に二つの形態があり、一つは輸入者が買いたい商品を海外の通販サイトなどに注文し、そこから直接購入する方法、もう一つは輸入代行業者に商品を注文し、代行業者を経由して輸入する方法があります。いずれにしろ個人輸入は海外との取引きとなりますので、商品の破損や決済のトラブルなどが起こった場合は、自己責任で対処しなければなりません。

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個人輸入でプロペシアを購入するのは危険?

AGA治療薬を個人輸入する場合、取引のトラブル、金銭的なトラブルだけだなく、薬品そのものが偽物だったという報告例もあります。(AGA治療薬の個人輸入における偽造品の割合は6割超とも言われています。)偽造品には主成分であるフィナステリドが十分な量、あるいは全く含まれておらず、本来の効果が出なかったり、製造の過程で混入した不純物より重篤な健康被害を被る恐れもあります。厚生労働省のホームページでは「医薬品などの個人輸入は、通常、メリットよりも危険性の方が大きい場合が多い」「一般の方が自己判断で使用して副作用などが生じた場合、適切な対処が困難になる恐れがある」などの、注意喚起の文言が掲載されています。また、医師の診察を介さないことから、本来では一緒に服用できない併用禁忌薬を知らずに飲んでしまい、取り返しのつかない事態に陥ることも考えられます。このように、個人輸入でプロペシアを購入するのは懸念材料が非常に多く、おすすめできません。

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プロペシア(フィナステリド)を安全に服用するには

・個人輸入や個人輸入代行サイトでの購入は避ける

前述のように、個人輸入などで販売されているプロペシアやフィナステリド製剤は6割以上が偽物と言われています。また個人で購入した場合、成分チェックもできず、本物か偽物か判断することもできません。添付文書がないことも多く、正しい服用方法や併用禁忌薬を知る術もありません。その中であえて個人輸入を利用するのは賢明な判断ではありません。

・専門のクリニックや医療機関で処方を受ける

適切なAGA治療を行うためには安全性・有効性の確立されたAGA治療薬の処方が受けられる、専門の医療機関やクリニックを受診するのが一番の近道です。AGA治療はある程度時間を要するものですが、医師の診断を受けながら治療を継続していくことで、多くの方が効果を実感できるといわれています。AGAは進行性の疾患ですので、早めに対策を打つことが必要です。少しでも自覚症状がある方は専門のクリニックなどを受診しましょう。

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